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研究活動

 研究概要

 研究業績
ResearcherID Lab




   ものづくりから評価・解析まで

 概要
 ものづくりにおいて、いかに高機能を発現させるか?そのためには、合成したものを正確に評価・解析し、機能発現のメカニズムを知り、それを素早く材料設計に生かすことにあります。
 ナノスケールでの組織、構造制御が重要な役割を果たし、そこで大きな役割を担ってきたのが透過型電子顕微鏡(TEM)です。TEMは、原子レベルでの多彩な情報が引き出せる有効な装置のひとつです。当研究室では、新しい無機材料を合成し、TEM,XAFS,SEM,XRD,計算科学等により評価・解析を行い、物性発現のメカニズム解析を行っています。

1. 新蛍光体の合成と評価
 新しい母体材料を用い、内部量子効率が97%という理論値に近い赤色蛍光体の材料合成に成功し、特許出願をしました。
 そのほかにも結晶構造相転移を利用したP添加シリケート蛍光体や、Ba系蛍光体など新規材料を合成し、結晶構造と発光特性の関係を、企業、NIMS、名工大と連携しながら明らかにしています。

https://www.tut.ac.jp/english/newsletter/contents/2017/09/features/features.htmll (TUTリサーチ )



2. ユニークな構造を持つLi-(Nb,Ta)-Ti-O系材料の異方材料合成と評価

  Li-(Nb,Ta)-Ti-O系材料は、ある組成域でM-相とよばれる超構造が出現します。この材料のユニークな構造は、Ti添加量により制御でき、Ti添加量が増えるとインターグロース層が増えます。このユニークな構造を、高磁場中(12T)でスリップキャスト法による粒子配向技術により、電気特性が測定できる大きさのバルク体に成型しました。
その結果、今までに報告例のない、大きな電気異方性が発現しました。この研究はNIMSや京大と連携しています。

I インターグロース層は、導電パスとして、Ti3+イオンの比率が高い相であることがXAFSより分かった。

II 誘電特性については結晶異方性との関係性が敏感ではなかった。

III Qf値についてはc-軸方向に異常に高い異方性が発現した(図中のA)。この理由は、超構造による高い共有結合性が関係していることが、第一原理計算によって明確になった。

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-09/tuot-aoa092917.php(英文プレスEurekAlert)



3. 低温・短時間合成のためのプロセッシング技術

 Li-(Nb,Ta)-Ti-O系材料やBa系蛍光体では、固相法により均質相を得るためには、何度も粉砕・混合・焼成を繰り返す必要があります。とくにLi-Ta-Ti-O系の場合、均質な超構造形成のために、長い時で10日間を要することもあります。
そこで、プロセッシング技術を駆使し、外部場を活用し低温・短時間合成をするため、企業(フルテック(株))との共同で取り組んでいます。
国内、国際特許出願の関係上、詳細は3月以降に掲載する予定です。





学生さんへ
興味のある方はいつでも研究室に見学に来てください。
いっしょにわくわくドキドキしませんか?